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緑の環境に恵まれた住宅地は数多く存在すると思うが、今回のように、ゴルフ場の敷地内でコースを囲むように配置されたケースはそんなに多くはないと思う。
コースとの境界には桜並木と紅葉が流れている。
当然ながら、四季折々の季節感をありとあらゆる方法で関係者が演出してくれるという利点もあって、この家の庭は一年を通じて何らかの名所、スポットなのである。
花見に盆踊り(地域の会場になる)紅葉狩り等々・・・
ご丁寧に、夏にはPLの花火まで鼻先に打ちあがる。
この景色とリビングダイニングの間はウッドデッキと水面を計画した。敷地法面と庭との防犯フェンスは景観を損うことのないよう水平に設置し、ゴルフコースを正に自前の庭のごとく取り込んでいる。
庭の水面に引き寄せられた小鳥の水浴びや、この世の誰もが享受できる太陽の光や潤いの雨が造り出す波紋は、時間の流れに活き活きとした自然の旋律を与えて惜しまない。自然の小さくデリケートな動きと、四季の移り変わりの大きな動きを、家というシェルターの内外で生活全体に感じたいものである。
この立地条件を無駄にしないような導線計画が、平面プランの中に求められる。目線の先には常に緑の環境を設定し、広い床面積ではあるが家族や来客の気配を感ずることの出来る空間の構成に気を配った。
どこまでも広くて白くて明るく、それぞれのテリトリーが交錯しながらも関わりを重ねてゆくことにこだわった。
冷暖房に身を委ねながら、積雪のシンとした風情や蝉時雨を肌で感ずる位置に横たえて水面を指でなでつつ昼下がりの一時をそっくり自然の真中に身を投じてみることが出来るというものである。 |
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